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フラクタス・ハルモニア™|設計の断片 01

  • 2 時間前
  • 読了時間: 3分


01|月に刻まれた、ひとつの数字。


月の大きさに目を向けると、ひとつの数字が現れます。


≒ 2160 miles


月の直径は、約2160マイル。


より正確な値では約2159マイルですが、その輪郭には、2160という数字が静かに重なります。


月を見上げているだけでは、その大きさを実感することはできません。


けれど数字へ置き換えた瞬間、そこにひとつの輪郭が現れる。


2160。


そして、この数字はまったく別の場所にも現れます。


正立方体を構成する、六つの正方形。


ひとつの正方形の内角の総和は360度。


六つすべてを合わせると、


2160°


になります。


月の大きさ。


幾何学。


本来なら、互いに関係のない尺度です。


それでも、そこには同じ2160という数字が現れる。


もちろん、数字が一致したというだけで何かを断定することはできません。


私たちが興味を持ったのは、数字そのものよりも、


異なる世界の中に、同じ構造が現れているように見えること


でした。


そして私たちは、その2160を音の世界へ置きました。


2160Hz


フラクタス・ハルモニア™における、ひとつの基準となる周波数です。


2160 miles。


2160°。


2160Hz。


月から、幾何学へ。


幾何学から、音へ。


異なる場所にあったものをひとつの数字を通して重ねてみる。


そこから、月輪|つきのわの調律は始まりました。


ただし、


ここで大切なことがあります。


2160Hzを鳴らしたからといって、それだけでフラクタス・ハルモニア™になるわけではありません。


2160という数字に特別な意味を与えているわけでもありません。


私たちにとって2160は、


答えではなく、入口。


あるいは、


音を組み上げるための、ひとつの座標。


そこから一定の規則に従い、次の音が導かれていきます。


ひとつの音。


その隣に置かれる音。


二つが重なったときに生まれる響き。


さらに、その先へ。


そうして少しずつ、ひとつの音の世界が形になっていきます。


月輪|つきのわで聴く響きは、「月をイメージして選んだ音」を並べたものではありません。


月という存在を入口に、


数。


比率。


幾何。


そして音。


それらをひとつずつ辿りながら、響きへ変換していったものです。


だから私たちは、この作品をつくりながら、


「月を表現している」というよりも、


月の中に見つけた秩序を、音として聴いている


ような感覚を持つようになりました。


それを、


月の調律


と呼べるのかもしれません。


まだ、すべてをお話しすることはしません。


2160の先には、もう少し深い設計があります。


ただ今日は、


その最初の一点だけをここに置いておきたいと思います。


2160 miles|2160°|2160Hz


月の音は、ここから響きはじめます。



九つの響き


理論の先にある響きを、実際の音で。


月輪|つきのわ「九つの響き|全曲プレビュー」



 
 
 

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